認知症の終末医療 – 家族が考えるべきこと、するべきことについて

投稿者:終末医療学術集会

認知症の終末医療 – 家族が考えるべきこと、するべきことについて

認知症とは脳の病気や障害などの原因で認知機能が低下する状態になります。理解力や判断能力が劣ることで、日常生活に支障が出て介護が必要になるケースや記憶をなくすケースもあります。若年性の認知症もあるので、高齢者だけがなる病気ではありません。認知症の患者を抱える家族は、とても負担が大きくなります。介護をする中で精神的な負担を抱える方が多く問題になっています。家族が考えることややるべきことなど紹介します。

認知症でケアを受けることは可能です

認知症の症状が進んでくると介護が必要な状態になります。国の制度である介護保険制度を利用することができます。介護保険制度は日本国民が40歳以上になったときに加入をしなければならない保険になり義務づけられています。介護保険サービスは40歳以上の方で介護保険料を支払っている方が対象になります。

介護保険のサービスは、介護にかかる費用の軽減や心身の負担を減らすことができます。このサービスを利用するには、要介護の認定をうける必要があります。要介護認定は、段階があり、要支援1・要支援2・要介護1から5までに分類されます。分類によってうけることができるサービスが変わってきます。要支援1の場合は、週1回の介護予防訪問や月2回のショートステイを利用することができます。要介護3以上に認定されると特別養護老人ホームで、身体のケアを含む介護を利用することが可能になり、終身利用することができます。

認知症を発症した場合に、症状が進む前しておくこと

認知症は病院の検査で判断することができます。神経心理学検査や認知症検査をうけて認知症の種類や進行度を判断していきます。認知症を発症した場合は、早期の治療が大切になります。症状が進行する前に適切な処置をすることが大切になります。認知症の予防をすることで、認知症と判断された後でも進行を緩やかにすることができます。

認知症の一種になるアルツハイマー認知症や脳血管性認知症は、糖尿病や脳血管障害から引き起こる可能性があるので、それらの生活習慣病を予防したり、症状のコントロールをすることが大切になります。血糖を下げるような食事や塩分を控えめにする食事などを積極的に摂取することで、生活習慣病の症状の改善に繋がることになります。適度な運動も必要になり、関節などを動かすように意識することで、筋力の低下を防ぐことができます。運動をすることによって、脳に刺激を与えて活性化させることができます。

終末期医療などについて

認知症は初期から始まって中期・末期という経過をたどっていきます。重度の認知症になると家族の名前がわからなくなったりします。嚥下障害がおこるようになり、失禁などの症状もでてきます。歩行障害や運動障害も引き起こるので、重度の認知症の場合は寝たきり状態になります。このようにならないためにも初期の段階から対処をする必要があり、遅くとも中期の時点で治療をすることができたら、認知症と共存しながら晩年を過ごすことができます。

そのまま終末期医療の準備をしないまま重度の認知症になった場合は、家族としては、最期のことを話し合う必要があります。家族でできることやできないことなどを考えて判断します。自宅でのターミナルケアをするのか、施設でターミナルケアをしてもらうのか、考えておく必要があります。自宅でのターミナルケアは、在宅医療や訪問看護・訪問介護などを利用することになり、家族が中心となって介護をおこなっていきます。

認知症における家族の負担

認知症における家族の負担

認知症の方を介護することは家族にとってさまざまな負担がのしかかってきます。精神的な負担や経済的な負担があるので、必要なときに必要なサービスをうけることが大切です。認知症があって身体的に問題が無い場合、身のまわりのお世話だけではなく、目が離せないといったことがあります。徘徊によって迷子になってしまったり、事故に合う可能性も高くなります。

目を離せない状態が続くので、介護をする側はストレスを抱えながらお世話をすることになります。要支援や要介護が低いレベルなら基本的には家族が介護をすることになり負担が大きく大変です。そうならないためにも、早い段階で認知症の診断を病院でうけることが必要になります。認知症は薬物療法とリハビリテーション・非薬物療法の治療法があります。このような治療を早い段階で、始めることで、進行を遅らせることが可能になります。認知症の介護は一人では大変なので、家族で協力し合うことが必要です。

まとめ

認知症になると、さまざまな支障がでてきます。症状が初期の場合に早い目に医師の診察をうけることがもっとも重要になります。また末期の認知症の場合は、最期のことを家族と話し合いながら決めていく必要があります。認知症では意識確認が難しくなるので、延命治療の問題では家族の意思にゆだねられます。終末期医療をどのようにするのかなど本人の意見を取り入れることができる場合は、本人の意思を尊重することが大切になります。

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終末医療学術集会 administrator

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