月別アーカイブ 8月 30, 2021

投稿者:終末医療学術集会

小児がん患者の終末期医療とは。重篤な疾患を持つ子どもの緩和ケアについて

がんは誰しもが罹患する病気であり、特に成長期の子供ががんになった場合には進行が早いことも珍しくありません。早期発見早期治療が病気を克服する最良の手段であることは間違いありませんが、病と闘う意思をサポートすることも周囲の責任になるのです。
小児がんが進行してしまい根治治療を望めない場合には、対処療法や緩和ケアが必要になります。医学的な見地だけではなく、人間的なケアを含めて患者に接することが医療従事者には求められているのです。

医療技術の発展と展望

普段病院に行ったとしても予防注射や持病の治療のための処方箋をもらうなど、直接的に命に係わる症状出ない場合の方が通院では大多数になります。その一方で患者として入院して病状が重い場合には、急性期と呼ばれる病院に入院して治療に取り組まなくてはいけません。
急性期の病院に入院して手術を受け、病後に安定した体調を取り戻し日常生活に戻れることも少なくはないのです。医療技術は年々進歩してきており、技術だけではなく医療分野の最先端治療の確立や、サポートするための機器なども進歩していることが現在の状況になります。今後はさらに踏み込んだ進化が期待されており、人工知能を組み合わせたAI治療が医療現場に導入される前段階だと言われているのです。
こうした医療の進化を期待すると共に、重い症状からの生還の一助になるように医療技術は臨床からのフィードバックを行い、現場では実際に新しい手法が試験的に試されております。がん患者に対するケアも、以前よりも格段に進歩しているのです。

がんという病気について

がんという病気は自己免疫のエラーが重なり、何らかの原因でそのエラーを取り除けなかった時に発生することが分かってきております。遺伝子が複製を繰り返すことで人間の皮膚や臓器は成長を続け、やがて成長を止めて新しい細胞が生まれることにより新陳代謝を繰り返しております。
このサイクルが外的な要因や生まれ持った遺伝子によって崩れることで、従来の働きとは異なった細胞が生まれ新陳代謝のサイクルが正常に機能しなくなることでがん細胞へと育ってしまうのです。この異なった細胞で害を与えないものは良性腫瘍と言われ、のう胞や肉の塊として体の部位に出来ることがあります。一方でがんは悪性腫瘍と呼ばれ、湿潤して周囲の細胞にも広がり転移してしまうことで、正常な細胞の働きを阻害してしまう害が発生してしまうのです。
悪性腫瘍は原発巣になった箇所の性質が現れ、治療方針が異なります。体に浮腫を作りやすい原発巣や、痛みの強いものなど原因によって性質がそれぞれ異なるのです。

小児がんという病気について

従来がんは成人や高齢者に多くみられますが、一定の割合で小児にも起こることで知られております。詳しい原因は判明しておらず、考察では遺伝子に関連したケースが多いとされているのです。小児がんの特徴は成長期である子供のために、体への負担が大きく進行性が成人よりも高いという傾向が少なくありません。
体力的に劣る子供ですから早期発見や早期治療が望ましいですが、現実には発症例が少ないために全身検査を受ける機会が少ない年代では発見がしにくいという特徴があります。違和感を覚えたり体調の不良、集団検査などによって兆候が見つかり小児がんが発見されることもあるのです。
治療に関しては成人と同じように外科手術が選ばれることが多くあり、場合によっては投薬や放射線治療も並行して行われます。身体的な負担が多いために、成人程治療の自由度が高くないことも認められます。今後成長してゆく過程でありますので、治療が人生の妨げにならないようにクオリティオブライフという概念を元に行われるのです。

終末期医療と緩和ケアについて

終末期医療と緩和ケアについて

成人の悪性腫瘍でも小児がんでも進行が進み、外科手術では取り切れないと判断された場合には抗がん剤の治療に切り替えられることがあります。しかし抗がん剤の治療にも体力が必要であり、現実的に選択出来ずに終末期医療を施されるケースも少なくありません。
終末期医療は痛みを取り除き、不快な症状をなるべく緩和するための対処的な療法になります。終末期の患者が抱える痛みや不安などは、健常な人には想像が出来ない程の大きなものになるのです。少しでも状態を良いまま余命を過ごし、尊厳的な命の終末を迎えるためには必要な治療になります。
ガイドラインに定められた投薬や酸素吸入によって、息苦しさや寝苦しさなどを取り除くことで、少しでも日常の生活を送れるように医療的なサポートをするのです。患者の希望に沿って治療は行われ、延命措置の拒否なども選択することが可能になります。患者に関わる全ての医療関係者が、最善を尽くすためにサポートすることが終末期医療の緩和ケアになるのです。

まとめ

人間の寿命は高度な文明社会を築いたと同時に、医療の発達により高寿命化したと言われております。しかし同時に高齢者の医療ケアが、高齢化社会では大きな問題となっているのです。
医療の発達によって小児がんの発見もしやすくなり、助けられる命が増えたと言われております。成人に比べて体の小さな小児は、臓器も小さく密なために外科手術が行いにくいという特徴があるのです。医療機器の発達によって、小児でも外科手術を受けられる可能性が大きくなりました。

投稿者:終末医療学術集会

尊厳死とはどのようなものか令和以降の考察

医療は年々進歩していますが、特に2000年以降は大きな進歩を遂げており過去には不可能だった延命処置ができるようにもらっています。かつては助からなかった命が助かることにより、人々を幸福にする一方で、命を延ばすことにより不幸になる人もいます。例えば、延命処置をしてみたものの寝たきりの状態となり自由が全くない人などです。法律上、本人の承諾を得ることなく勝手に延命をやめてしまうと、医療機関で延命処置の取りやめを判断した医師は殺人罪になってしまう可能性があります。そのため、勝手に中断することができません。
ですが、本人の意思表示ができる段階ならば、無駄に命を延ばすことなく自然の中で亡くなることも問題ないはずです。このように、自然な形で亡くなる方法を尊厳死と呼んでいます。特に不治の病などはどれだけ命を延ばそうとしても苦痛をもたらすとされています。それならば、延命処置をすることなく尊厳死を選ぶ人がいても不思議では無いはずです。

株式会社グッドオフが運営する葬儀のデスクによる
尊厳死1~尊厳死とは何か|尊厳死の歴史や安楽死・自然死との違いを解説
から、尊厳死の問題を考えました。

尊厳死に対する日本の現場とは

尊厳死と言う言葉は、昔から海外で使われていましたが、日本でも積極的に使われるようになったのは1990年代ぐらいからです。実は海外と日本では、尊厳死に対する解釈が少し異なっています。日本の解釈は、延命処置をとらず緩和医療等で人生の終わりを迎えることです。これに対して海外の尊厳死は、安楽死を含んでいます。日本の法律では、安楽死が認められていないため海外の尊厳死をそのまま適用することができません。しかし、本人の希望があれば延命処置をしなくても良いことになっています。このように考えれば、尊厳死も認められるわけですが、これを認めるためには法律上の制限がいくつかあるため難しい部分もあります。
例えば、本人の意思を確認した場合でも、意識が朦朧としている状態の場合にははっきりと本人の意思があったと断言することもできません。そこで延命処置を止めてしまえば、医療機関の人間が殺人罪や殺人の幇助になってしまいます。そのため、日本では尊厳死に関しては不可能ではないものの慎重な構えをとっているのが現状です。

安楽死とはどのようなものか

安楽死とは、回復の見込みがない患者に対して安らかな死を選ばせることです。具体的には、医者が致死量の薬が入った注射をすることで眠るようにして痛みを伴うことなく終焉を迎えさせることです。この注射は通常睡眠薬が含まれており、注射をすることで眠気を誘いそのまま意識を失います。そして、致死量を超える薬物が含まれているため、意識を失った状態で命が消えていくわけです。本人は、注射をした段階で意識がないため一切痛みが伴わず楽な状態で死を迎えることができます。
現在日本では、癌の患者が非常に増えています。過去30年の間に2倍ほどの患者数になっており、年間でおよそ370,000人の癌患者が発見されている状態です。その中でも末期癌は身体中が痛くなるためこの苦痛を取り除くために、安楽死の議論がされています。安楽死自体は日本で発明されたのではなく、海外で発明されたもので、これを積極的に日本でも適用しようとする話もありました。特に1990年代以降は、日本国内で安楽死に関する議論が盛んに行われているのです。

日本では安楽死できないと言う現実

海外では、安楽死が合法の国もあります。スイスは安楽死が合法な国として有名です。しかし日本では、安楽死が認められていないのが現状です。1990年代には、末期癌を患った患者に対して医者が安楽死をしたところ殺人罪の容疑で逮捕された事例がありました。これをきっかけに、安楽死そのものに対する議論が盛んに行われてきたわけです。
日本国憲法では、人権が尊重される以上は生きる権利もあれば死ぬ権利もあるはずです。それにもかかわらず、頑なに安楽死が合法化されない理由は一体何でしょうか。
合法化されない最大の理由は、本人の意思表示にあります。本人の意思表示とは、自分は安楽死をしたいと医者に伝えることですが、本当に心の底からそのように考えているかと言えばその判断は難しいものがあるでしょう。
人間は、心に思っている事と言葉に表現した事は違うこともあります。また人の心は移ろうところがあり、たまたまその時は死にたいと考えていても安楽死の注射を打った時、もう少し生きたいと考えることがあるかもしれません。また、家族にこれ以上迷惑をかけたくないと遠慮している人でも、心のどこかでは寿命まで生きたいと考えている可能性もあります。このように、意思表示をしても本当に死を望んでいるかと言えばそうでないことも多く、このあたりが安楽死を合法化することが難しい理由になるわけです。

尊厳死とは、延命処置を施さずに自然なかたちで亡くなることです。延命処置を始める前の段階で本人の意思が明確ならば尊厳死も問題ないとされています。当然この意思表示には明確な基準があるため、曖昧な意思表示では尊厳死を選ぶことができません。
それに対して安楽死は、苦痛を避けるため致死量の薬が含まれている注射などをして積極的に命を奪う行為です。現在の日本では安楽死は一切認められていません。その理由は、本人の意思表示が明確でないことが多いからです。

投稿者:終末医療学術集会

安易なホスピスにNO。後悔する前にデメリットを理解しよう

ホスピス・緩和ケアに関して、何となく良いイメージが出回っているため将来はいずれ入りたいと考えている方も少なくありません。一方で医師の紹介がなければ入れず、そもそも空きを待つ時間がかかったり費用も決して安くはないなど、デメリットとなるポイントもあります。ここではホスピスの基本的な知識を学びつつ、その特徴やメリット・デメリットを把握した上で後悔のない選択をとれるよう、その対策方法などに関しても解説します。

そもそもホスピスとは?

ホスピスとは、生命を脅かす疾病に罹患している患者とその家族への苦痛を、最小限に留めることを目的としたケアのプログラムおよび概念です。疾患の初期から痛みを含めた身体的な問題に加えて、心理社会的・スピリチュアルな問題に対し、正しく評価することによってそれらが障害とならないよう予防・対処を行います。これにより患者とその家族を含めた、クオリティー・オブ・ライフ(QOL)を高めるためのアプローチと言えます。

ケアの主幹は人が生きること、生命を尊重して死を自然なものと認めることです。そのため死を引き延ばすことは当然、反対に早めることもありません。疾患によって発生する痛みや、不快・苦痛な症状から解放することも条件です。

身体的なものに加えて、精神的なケアも同様に重視されます。精神および社会的な援助を行って、患者に最期の時が訪れるまで積極的に生きていける意味を見出せるよう、支えることも重要です。患者は一人ではなく家族と共同体であるため、闘病中はもちろん死別した後のケアを行うこともホスピスのプログラムの一貫となります。

ホスピスのデメリット

ホスピスの基礎概念を見ると、患者とその家族に良い治療と思いがちですが一方でデメリットも存在します。まずはホスピスに入るまで、時間がかかってしまう点が挙げられます。日本全国においては210ほどのホスピスの施設が存在しており、用意されている病床数は4200前後しかありません。

またホスピス・緩和ケア病棟におけるケアの対象、すなわち医療保険制度による承認施設に入ることができる患者にも条件が定められています。悪性腫瘍と後天性免疫不全症候群の患者が主な対象となっている他、入るには医師の紹介が必要な点もデメリットと言えるでしょう。

なおホスピスには指定の施設に入る以外にも、訪問診療・介護・看護を含む在宅ケアや、一般病棟に組み込まれた緩和支援ケアチームによるケアなども含まれます。必ずしも末期(治療不可能)患者であることが条件ではない、という点は留意しておきましょう。

ホスピス施設に入る上で、費用が必要な点もデメリットの1つとして考えておくべきです。30日未満と60日以内、61日以上でそれぞれ料金は変わってきます。通常の入院と比べて費用がかさむ点は、念頭に置いた上で選択しましょう。

ホスピスにおける課題点

ホスピスの課題点として挙げられるのは、患者に真実が知らされていない可能性がある点です。患者が真実を知った上で、どういった選択をとるのかということを予測しながら医師はケアをしなければなりません。また医師側は、家族に最終的な判断をさせてはならないという使命を帯びています。患者との死別後に、家族の心の中に後悔が残る可能性が大きくなるからです。すなわち医師にケアの舵取りを任せることとなり、専門家にコントロールを委ねている状況とも言えます。医師と家族側、患者との意思・希望とのすれ違いが生じないかという点は現在も大きな課題です。

なお患者が主役である終末期のケアであるにもかかわらず、患者より家族の意向が優先されることもあり、その点も問題視されています。家族に納得される最期を用意しなければならないこと、家族に対するケアは患者の存命中に始まっているとされる意見から来る問題です。患者のその人らしさを尊重する上で、家族の意見が重視される点もその要因となっています。

対策方法・選択に後悔しないために

対策方法・選択に後悔しないために

ホスピスにおけるデメリットを把握した上で、対策に考えられるのは家族でしっかりと話し合うことでしょう。可能な限り治療を続けるのか、身体的および精神的に解放した状態で心豊かに最期を迎えてもらうのかを、家族の一人一人が十分に考えることが大切です。良さそうなイメージがあるからと安易にホスピスを選択するのではなく、患者や家族のことを考えつつ慎重に選ぶようにしてください。

費用や施設に入るまでの時間を抑える策として、在宅でのターミナルケアも1つの選択肢として挙げられます。在宅のターミナルケアとは、自宅で医師・看護師の訪問を受けながら残された日々を過ごすという形のケアです。酸素吸入や点滴などの処置、病状が悪化した際の対応などは医師・看護師に任せざるを得ません。寝たきりになった場合は、数時間ごとに身体の向きを変えなければ床ずれを起こしてしまいます。このように在宅のターミナルケアは、QOLを大きく下げる危険性もはらんでいることを覚えておきましょう。

まとめ

生命の最期を尊重し、死を自然なものとして受け容れるホスピス・緩和ケアでは、痛みや精神的苦痛から解放して心豊かな最期を迎えることを目的としています。一方でホスピス施設に入るには医師の紹介が必要であったり、入居に時間や費用がかかる点も忘れてはいけません。安易にホスピスという選択肢をとるのではなく、残された時間を悔いのないよう患者・家族ともに過ごしていくためにも、しっかりと話し合った上で選ぶことが大切です。

投稿者:終末医療学術集会

終の住処はどう選ぶ?部屋探しで絶対に押さえたい3つのポイント

老後を見据えて住み替えを検討している人も多いのではないでしょうか。子どもが大きく成長した後は、夫婦で二人暮らしをしたり一人暮らしをするということも多くあります。高齢になってから介護が必要になることもありますし、車の運転が難しくなるなどライフスタイルも大きく変化します。その年齢に合った住まいの方が暮しやすいのは間違いありません。老後に暮らす部屋を探す際に、押さえておきたいポイントについて詳しく紹介します。

利便性の良い駅前周辺が何かと便利

老後の住まいを考える上で、利便性の良さは非常に重要な要素です。買い物難民という言葉が登場したように、駅から離れた場所だと買い物に行くのにも一苦労といったことがあります。高齢になると車を運転するのが難しくなることも多く、普段から日常生活の足として使っている人は不便に感じるでしょう。これは地方に限定した話ではなく、都心部でも起こっている現象になります。

駅前であればスーパーマーケットやコンビニエンスストア、ドラッグストア等が揃っていることが多いです。日常の買い物には困らないので、そういった立地を選ぶことが大切になります。インターネットショッピング等で対応できる場合もありますが、出かける機会が減ってしまうことは足腰を弱らせる原因にもなります。どんどん外出して体を動かす方が健康を維持することができるので、周辺に出かけたい場所があるのがおすすめです。外に出ることで友人との交流も生まれますし、助け合いやすい環境が生まれやすくなります。

病院が近くにあるところを選ぼう

高齢になると、何らかの持病を抱えているということも多いのではないでしょうか。複数の薬を飲んでいるという人も少なくありません。そういった場合には、かかりつけ医のような何でも診てもらえる病院が近くにあると安心して暮らすことができます。病院が遠くにある場合、タクシー代などの費用が発生してしまうこともあります。定期的に通院する必要がある時は、診察代に加えて交通費が大きな負担になってしまうからです。

医療機関が充実しているところの方が安心できます。それから歯科クリニック等も重要で、口腔環境は全身の健康にもつながります。歯周病の人ほど認知症になるリスクが高いと言われていますし、きちんと噛めないと脳への刺激が不足してしまいます。それにより認知症を引き起こしやすくなるので、定期検診で歯科クリニックに通うことが認知症予防につながるのです。複数の診療科のクリニックが揃っているエリアがおすすめになります。

コンパクトな部屋を選ぶ

コンパクトな部屋を選ぶ

子どもが小さいうちは、広いスペースでのびのびと育てたいと感じるものです。子育ての事を考えて、一戸建て住宅に住んでいるという人も多くいます。しかし、子供が成人した後には大きすぎる家だと手入れが大変といったことがあります。大きすぎる家を管理するのは意外と大変で、庭が広いと植木の手入れをしたり雑草を頻繁に抜かなければいけないということもあるようです。光熱費が余分にかかってしまうこともあります。メンテナンスも必要になるので、ランニングコストもばかになりません。

そこで老後のために住み替えるのであれば、今まで住んでいたところよりもコンパクトな住まいを選ぶのがおすすめです。マンション等は一戸建て住宅とは違い管理費を支払う必要はありますが、何か不具合が生じた時には管理会社に連絡すればすぐに対応してもらえます。それからコンパクトな住宅だと掃除もしやすいですし、生活動線も短くなるので移動の手間も少なくなります。

介護を考えてバリアフリーの住宅を

高齢になると介護が必要になることも多いので、住み替えるのであればバリアフリー構造の住まいがおすすめです。段差のないバリアフリー構造だと転倒しにくくなるので、転倒による骨折のリスクを減らすことができます。高齢になってから骨折すると完治するまでに筋力が低下してしまい、そのまま寝たきりになることもあります。また、浴室などにも滑りにくい床材が使われていたり、浴室や階段などに手すりが付いているということもポイントです。手すりがあるだけで歩きやすくなるので、体が思うように動かせない場合などには重宝します。

体が上手く動かなくなってくると車椅子を使用することもありますが、段差があると生活するのが難しくなってしまいます。そのためバリアフリーになっていることが、介護をされる側も介護をする側にも大切なポイントです。住み替えを決断する段階ではあまりイメージできないかもしれませんが、年齢を重ねた先のことを考えて選ぶようにしましょう。

まとめ

老後の部屋探しで押さえたいポイントには、駅前など利便性の良い場所にあることや信頼できる病院が近くにあること、バリアフリー構造になっていることが挙げられます。買い物がしやすかったり、体調不良の時にすぐ診てもらえるといったことは生活する上で大きな安心感につながります。高齢になると車の運転も難しくなってきますし、持病などで病院を受診する機会も増えます。また、介護が必要になることもあるので、介護しやすい住まいを選ぶことが大切です。